東愛知新聞連載中(11月14日掲載)

子育ては土台づくり(79)

 

原始(げんし)反射(はんしゃ)

原始反射とは、新生児に見られる動きで、赤ちゃんの意志とは関係なく外からの刺激で動く体の反応のことをいいます。例えば、赤ちゃんの手のひらに指や棒を当てると、ぎゅっと握りしめます。(把握反射)また、赤ちゃんを抱きながら スーッと下へ移動させると、両腕をひらいてびっくりしたような動きをします。(モロー反射)その他にも 10種類以上の原始反射があります。

本来こういった反射は、生後6か月頃までに消失していて欲しいのですが、最近は、小学生になっても原始反射が残っているお子さんが多いです。原始反射が残っていると、生活面や学習面で問題が起こる可能性があります。落ち着きがない、姿勢が悪い、怖がり、不器用、思うように体を動かせない等の原因であることが多いです。

赤ちゃんであれば、ハイハイなどをしっかりさせてあげること、マッサージや運動で体に刺激を与えると、効果があります。また、原始反射を促してあげることも消失する方法の一つです。幼児期から小学生の時期は、粗大運動といって、全身を使う運動、例えば、横になってゴロゴロ転がったり、四つん這いになって前や後ろに進んだりする運動は、効果があります。粗大運動は、100種類程あります。

目と体を使ったビジョントレーニングで機能改善させる方法もあります。

子育ての中で、原始反射を意識的に消失していくための環境を作ってあげることをお勧めします。