子育ては土台づくり(83) 東愛知新聞連載中(1月14日)

子育ては土台づくり(83)

好きこそものの上手なれ

「器用さと 稽古と 好きのそのうちで 好きこそものの 上手なりけれ」

という千利休の教訓歌があります。道を究めていくためには、「器用さ」「稽古」「好きである」の3つが必要であるけれど、その中で一番大切なことが「好きであること」と述べています。好きであれば続けることが出来、追求することが出来ます。結果として上達します。

子どもの好き嫌いの個性が発現する時期は、3歳位からと言われています。

好き嫌いの感情が発現する前に、色々な環境を与えてあげて、好きになるようにしてあげると良いでしょう。

好き嫌いの指令が出るには、脳の奥の方にある大脳辺縁系という部位が関わってくると言われています。

この部位は、比較的早い赤ちゃんの時期に成長します。

好きになるポイントは、3歳頃までの環境(物心の付く前の記憶、体験)が大きく影響するのです。

例えば、絵本読みを続けていれば、将来読書が好きになったり、積み木やパズルを与えてあげれば算数が好きになったり、音楽に触れていれば音楽が好きになったり、また、図鑑を与えていれば、いろいろな仕組みや物事に興味を持ち、深く掘り下げる子になるかもしれません。

子どもに負担をかけてしまうと逆に嫌いになってしまうこともあるので注意が必要ですが、早い時期からの環境作りという働き掛けが、物事を好きになることに繋がるのです。