子育ては土台づくり(132)東愛知新聞連載中(2021年2月10日)

子育ては土台づくり(132)

音読の効果

小学校で国語や算数でつまずく原因は、読解力の問題が多いと思います。

国語の文章や算数の問題文の意味が分からず、「どういうこと?」と意訳を求めてくるのです。しっかり読んで理解していないのが原因と考えられます。

小学生の読解力は読書量と語彙量によります。たくさん本を読む子は、何もしなくても文章題が得意になることがあります。

読解力をつける基本は、乳幼児期からの絵本の読み聞かせです。文字を教え込ませようとするのではなく、親子のコミュニケーション(遊び)の一つとして継続していくのが良いと思います。自然とイメージ力が養われ、文字にも興味を持つようになります。

また、小学生であれば、別の対策として音読トレーニングが考えられます。

同じ文章を繰り返し音読、継続することにより多くの効果があります。

脳の前頭前野という部位を活性化し、読解力だけでなく発想力、記憶力を育みます。リラックス効果があるとも言われています。何度も読んでいるうちに、内容を理解するようになります。私の教室では、小学生の授業の前に、必ず論語などの難解な文章を音読してから始めます。

小学校からは宿題として出ることが多いと思いますので、家庭での音読がしっかり出来ているか保護者の方が関わってあげると良いでしょう。

そして、音読する時の姿勢も大事にすると良いでしょう。

立腰と言って、腰骨を立てて背筋を伸ばした姿勢で椅子に座ります。音読する本を両手で持ちます。音読する時は、はっきりと声を出します。滑舌も良くなってきます。

脳は、繰り返しの良い刺激により成長していきます。何度も繰り返し、音読すると良いでしょう。慣れてきたら音読するスピードも少しずつ速くしてみましょう。

毎日10分程、継続しましょう。

繰り返し音読していると覚えてしまうこともあり、記憶力のトレーニングにもなります。