子育ては土台づくり(135)東愛知新聞連載中(2021年3月24日)

子育ては土台づくり 135

学ぶことは楽しい

子どもに意欲的に学習をさせる為に、「文字の練習をしたら〇〇買ってあげる。」「100点とったら遊園地に連れていってあげる。」と、人参をぶらさげてしまうようなことがあると思います。10円あげる、100円あげると言ってやらせる保護者もいるでしょう。

報酬を与える方法は、一時的にモチベーションは上がりますが、目的が報酬になってしまい、報酬がないと意欲が沸かなくなるので、お薦め出来ません。

意欲的に学習出来るようになるために、幼児期から次のような働きかけをして欲しいと思います。

文字を覚えたり、計算が出来るようになることは、本来楽しいものです。

幼児期は、親子で楽しく取り組むことを心がけて無理やりさせないようにしましょう。

学習する事も、おもちゃで遊ぶ事と同じように親子のコミュニケーションの一つと考え、接すると良いでしょう。

そして文字を覚えたり計算が出来るようになったら、結果を褒めるよりも努力した過程を褒めるようにしましょう。「毎日練習出来たから足し算が出来るようになったんだね。」等。

そうすることで、コツコツと努力することの大切さを学びます。結果だけを褒めると、子どもは難しいと感じた時に、チャレンジせず、諦めやすくなる傾向があります。

また、何かを買ってあげる(報酬)よりも達成表などを作成して出来たらシールを貼ってあげて自分の成長が目で見て分かるようにしてあげると子どもは継続することの大切さを学びます。自分が前よりも出来るようになったと前進が感じられる工夫が大切です。

小学校になって勉強に対して意欲がなくなることがあります。

嫌いになってしまう原因は、分からないからということが多いです。

つまずいている分野を見つけ出し、基礎から後戻り学習をすることが大切です。

学校のテストで間違えた箇所を一緒に解いていき、どこでつまずいたかを見つけ、解きなおします。どこが理解出来ていないかを探してあげることが大切です。

「どうして出来ないの。」と否定せずに、出来るようになった部分を認めてあげて、「あなたなら出来る。」と自信を持たせる言葉がけをしましょう。

努力すれば出来るようになる、学ぶことは楽しいという感覚を小学生の時期に身に着けることが大切です。

また、なぜ学ぶのかということも親子で話し合うと良いでしょう。