子育ては土台づくり 139

子育ては土台づくり 139

伝える力

伝える力は、幼少期の頃から身に着けておきたい力のひとつです。

相手に自分の意思を伝えることが出来ると、良好な人間関係が築けます。

では、どのように幼児期から伝える力をつけたら良いでしょうか。

家庭では、子どもの考えていることや意思をある程度分かっているので、断片的な会話でも理解出来ることが多いと思います。

例えば、子どもが「おなかすいた。」と言えば、おやつを出したり、「お茶」と言えば、すぐ飲み物を出したりしてしまうことがあると思います。

このような断片的な会話は、家庭では通用しますが、友達や学校の先生に同じような伝え方をすると、理解してもらえない可能性があります。

私の教室でも「先生、鉛筆」と言ってくる子がいます。「先生、鉛筆を忘れたので貸してください。」が、正しい伝え方です。その時その時で、必ず言い直してもらいます。

家庭では、いつ、どこで、だれが、どうした、どう思った等を言えるように促してあげると良いでしょう。つなぎ言葉と言いますが、「~は」、「~が」、「~の」などを使っての会話も大切です。

また、幼児期に覚えておいて欲しい基礎的な概念、「色」「大小」「比較」「順列」「時」

があります。「右から3番目の青い車」「明日、1時に〇〇公園で遊ぼう。」等、これらの概念を会話に入れることで相手に伝わります。

このような概念が入っていることが多い絵本読みは、お勧めです。

感情面でも子どもが泣いていると親ならなぜ泣いているか察することができますが、なぜ泣いているのか、自分の感情面も表現できると良いです。

日常の出来事、絵本の感想など、「どう思ったの?」「どう感じたの?」と質問して、自分の考えや感情を表現させることはとても良いと思います。

日常生活の会話で言葉での伝え方を学んでいくのです。