子育ては土台づくり 140

子育ては土台づくり  140

読解力と学力

全国学力調査が毎年小6、中3を対象に学校で行われています。

学力調査の中学の国語では、テレビ会議での話し合いやメールでのやりとり、SNSに関する問題が出題されています。数学も国語のように文章を読む問題形式になっています。両教科とも資料やデーター、図表等を読み解く、文章読解力の問題が多く出題されています。

学校などのテストなどでは、慣れていない形式ですが、今後は、時代の変化とともに知識を問う問題に加えて、このような読解力、思考力を問う問題が多くなると予測されます。

幼児期の絵本の読み聞かせ、小学生以降の読書が読解力、思考力に繋がって来ます。子どもは、本を読んでいく中で知らない語彙が出てくると本の内容が分からなくなり、途中で読まなくなってしまいます。そのためには、乳幼児期からの言葉環境が大切になります。ある調査によると生まれてから3歳の終わりまでに家庭環境で聞く言葉に、3000万語の差があるようです。その差が将来の学力にも影響を及ぼしていることが分かっています。家庭での言葉掛けがとても重要になってきます。

乳幼児期であれば、家の中にある物の名前や用途を教えたり、子どもがしている行動や思いを言葉にして解説したり実況中継のような言葉掛けをします。「あれ」「それ」など指示語を使わずに具体的な言葉で話しかけていくと自然と言葉数が増えていきます。

語彙数を増やしていくためには、絵本の読み聞かせが欠かせません。子どもの年齢に合った絵本を選んであげて下さい。絵本を読んだ後に内容を振り返り、感想を聞いたり、内容を聞き出すと良いでしょう。図鑑なども活用すると、植物の名前、動物の名前、物の仕組みなどを知るきっかけになります。小学生になったら読んだ本を簡単でも良いので、話の要約、感想を書かせると良いでしょう。読んだ内容を振り返ることが読解力だけでなく思考力も育んでいきます。小学高学年になったら興味のある内容から新聞を読むこともお薦めです。

辞書引きの習慣があると間違いなく語彙が増えていきます。

読解力は、小さい頃からの言葉の蓄積、言葉環境に大きく影響します。