子育ては土台づくり 142

子育ては土台作り(142)

ソクラテス問答法

 

古代ギリシャの哲学者ソクラテスは、相手が「自分では分かっている」と思っていることに対して、質問を繰り返すことで、相手から真理を引き出す問答法をしていました。

現代では、会話している相手に対し、気づきに導く方法として使用されています。

子育てにおいてソクラテス問答法を活用すると、子どもが問題の本質に気づき、どうすれば良いかを自分で考える力が付くようになります。

例えば、お子さんが「今日の朝寝坊して学校に遅刻しちゃった。」と言ったとします。

こんな時は、「夜遅くまで起きているからだ。早く寝なさい。」と言い聞かせたり、叱ったりするのではないでしょうか。

問答法で質問しながら会話をすると

親「どうして遅刻したのかな?」

子「夜遅くまでゲームをして、その後に宿題をやって寝たから。」

親「どうして夜遅くまでゲームをやめられなかったの?」

子「楽しくて夢中になって気づいたら夜遅くなちゃった。」

親「時間に気づく為にはどうしたらいいと思う?」

子「夜寝る時間になったら時計のアラームがなるようにする。」

親「そうだね。いいアイデアだね。他に気をつけることはないかな?」

子「宿題は、学校から帰って来たらすぐにやる。」

親「早速、今日から実践してみようね。」

親子の会話で、言い聞かせるのではなく、自分で考えて、どのように行動すれば良いかに気づかせることが大切です。質問をして自分で答えを導き出すことを繰り返す方法が問答法です。

学校のテストで良い点数が取れなかった時も問答法で質問をして、勉強不足だったのか、計算ミスだったのかなど、原因を自分で気づかせ、次はどうしたら良いか改善策を親と一緒に見つけ、自分でどうするか決めさせるようにすると、子どもは、やらされ感はなく、自ら考え決めたことを自発的に行動するようになります。自分で決めたことは、子どもは頑張れます。結果的に勉強の質が上がり成績も伸びるでしょう。

子どもの成長には、自分で気づき、行動することが大切です。