子育ては土台づくり 144

子育ては土台づくり144

育児とスマホ

ここ数年でスマートフォンが急激に普及し、生活の中では当たり前の存在になっています。子育てでも文字や数字を学習するのに動画やアプリなど活用して教えている方も多いと思います。スマートフォンでゲームや動画を見せることにより、おとなしくなるのでついつい忙しい時に使用してしまうこともあると思います。

2歳児になるまでに9割近くの子どもたちがスマートフォンを使用していると言われていますが、多くの場合、スマートフォンで動画やゲームの長時間使用が原因で脳の発達のバランスが悪くなります。最近は、スマートフォンの使用に関して多くのデータが発表されています。

長時間(2時間以上)使用することにより脳の前頭前野が活発に働かなくなることが分かっています。前頭前野は、我慢する気持ち、やる気、挑戦する気持ち、ものを覚えるなど人間にとって一番大切な部位です。特に乳幼児、幼児期に育てなければいけない部位とも言えます。また、液晶画面から出るブルーライトの影響で寝つきが悪くなり、睡眠に問題が出てきます。親が使用方法や時間の管理をする必要があるでしょう。スマホを開発したスティーブ・ジョブズ氏は自分の子どもには、ある年齢までスマホ、iPadを使用制限していたという話は有名です。子どもが受ける危険性を熟知していたからなのでしょう。使用することによりドーパミンという脳内物質が分泌され、多幸感がもたらされます。このような多幸感を脳が欲するようになり、スマホに依存していくのです。

中高生もスマホの影響で集中力が落ち、ミスが多くなり、成績が下がるのは様々なデータからも明らかです。

前頭前野を活発に育てるには、音読、運動、単純な計算、おままごとなどの手の指先を使った作業、(読み・書き・計算・運動)などが良いと言われています。小さい頃は、音読が出来ないので読み聞かせをしてあげて下さい。繰り返し読んであげることも前頭前野を活発に育てていきます。童謡やクラシックなど音楽を聞かせることも脳の発達にはとても良い働きかけです。かけっこやボール遊び、鉄棒や砂場遊びなどは、心身の成長に大切です。

ITは、便利さを享受しつつ、気を付けながら使用しましょう。